無地ノート

高校生の頃は、一晩中音楽を聴いたりマンガを読んだり楽器を弾いたりと活発に文化活動に夜を費やし、放課後はとにかくバイトするか、か友達とカラオケやらビリヤードやら行ったり泡の出る麦飲料を飲んだりして貴重な昼間を消化してました。

とにかく忙しかったのを覚えています。今とは違い充実した時間ばかりで。

しかし、そうなると困ったことが一つあって、「いつ、寝んだよ」という問題に直面するわけです。

というわけで、僕は高校の授業を犠牲にすることにしました。本当に、1時間目開始のベルから6時間目就業のベルまで休むことなく熟睡しました。授業は、僕にとって貴重な睡眠時間だったわけです。

ただ、そうすると、授業の内容が分からなくて、成績が下がるという事態が起こります。そこで僕は、テストの前日だけ徹底的に勉強して、テストの点数だけは上位をキープしようという計画を立てました。

幸い、僕の行っていたコ汚いバカ高校は、先生も適当に授業やってるし、クラスのみんなもダンスとかバンドとかDJとか、あと部活とかバイトとかあれやこれやに夢中で、必死に勉強するような奴はいなかったのです。

僕はそこの隙を狙って、テスト前だけ一生懸命勉強して、他のすべての日の授業時間は睡眠時間にあてました。貴重な青春の時間をただ人の話を聞くことに耐えるという儀式に割くのは本位ではなかったのです。そしてこの作戦は成功しました。

というわけで、そのとき活用したのが、ページに一切の罫線が入っていない、いわゆる“無地”のノート。普通に売っている大学ノートのA罫とかB罫とかの、あの線。あれが僕の記憶中枢にとってひたすら邪魔な存在でしかありませんでした。まっさらな無地のノートのど真ん中に覚えたい内容のキーワードを一つ書く。公式でも時代でも単語でもなんでも。そこからどんどん放射状に枝分かれする分岐線と共に覚えることを描いていく。書くじゃなくて描く感じで。かならず黒一色で。

僕の持論で、テストの点数とノートの綺麗さは反比例する、というのがあって、とにかく自分の思いつくままにぐちゃぐちゃとノートに書きなぐった事は必ず脳で理解することができます。

当時は、おお、オリジナルの記憶法を発見したぞ!って思ってたんですが、実はコレ、【マインドマップ】と呼ばれる、かなり有名なノート術だったということは専門学校の先生に教えてもらってから知りました。あと、僕の汚いノートを見ていきなり怒ったアノ先生はやっぱりバカだったんだとも思いました。おっスパイシー♪

今僕は、職場での会議の議事録にこの技をつかっています。記憶や情報を整理しようとしている方、これはホントにオススメです。

ただ、いっこ問題があって、この“無地”ノート、なっっっかなか売っていません。今のノートが残り少なくなってきたので文具店を探していたんですが、今日やっと見つけました。欲しいのは何も印刷されていない紙が重ねてあるだけのものなのに、こんなカンタンなものがどーして売ってないのだニッポン!ノート一冊買うためだけに東急ハンズまで行ってしまいましたヨ。。。

誰か、通販で買えるところがあったら教えてください。