おおきく振りかぶって Vol.7 (7)

久しぶりにテレビをつけたら、女の人のことを機械とかそんな話題で盛り上がっていたので、てっきり松本零士ブームかなんかが再来してメーテルのことでもしゃべってんのかと思ったら、どうやら変なおじいちゃんがワケわかんないこと言っちゃって安倍内閣が炎上中ですよーみたいなニュースでした。
「女性は子どもを産む機械」と言うのであれば、俺達は機械から生まれて機械とセックスしなくちゃならないんかっ! 女なんて我々から見たら機械なんかよりよっぽど難しくて複雑で大変なものだわっ…て、そういう話がしたいんじゃなくて、世の中には色々な止むを得ない事情で出産を諦めた人がいるのに、このじじいにとっちゃそういう人たちは機械ですらないということになるわけだ。こんな100人が聞いたら100人とも「オイッ」て思う発言をやっちまって、今後「ああ、女を機械って言った人ね」って言われ続けられることがほぼ確定しちゃって、そーれでも「辞任はしない」といけしゃあしゃあと大臣なんてオイシイ役職に(知らんけどさ)つけちゃうんだから日本の政治ってスゴーイ!!
例えば、卵巣の摘出手術をした人がこんな発言を聞いたら、本当にどう思うんだろう。前に和田アキ子がラジオで子宮ガンの治療の時のエピソードを喋っていたことがあったんだけど、そのときの心情の説明があまりに痛切でキツくて、ラジオの電源を切ってしまったことがありました。今思うと、ちゃんと聞いておけばよかったと思うけど、とにかく、そういう運命にめぐりあった人たちって、別に失言とかがなくても、端に少子高齢化対策のニュースってだけで鬱になっちゃったりするんじゃないだろうか。なんてことも考えました。
まあ正直、今年71歳になるような年寄りでまだ政治家やってるような奴の考え方なんてそんなもんかも知れないですけどね。アタマん中に本当に男女の平等とかが根付いているとはどうしても考えにくいし、ついポロっとでちゃった本音なんでしょう。マスコミも騒ぎ過ぎだと思うし、国会ももっと本来のところで白熱しろよとかっても思うし、もちろん誰にでも失言はある。ただ、やっちまった事実そのものにまず影響力に見合った分の責任をとるべきだし、「機械というのは何だけど、」ってそのフォローこそ何だよってみんなが思ってるんだから、サッと歳のわりに瞬発力のあるところを見せればまだこんなに大問題になることもなかったんじゃないかなぁと思います。「女性に対してそういう考え方をしている人間ではないと理解が進むことを切に願っている」*1っていう言い方は、殺人事件の犯人が「殺すつもりはなかった」って言うのと似てる。この人がどういう考え方なんてことはホントにどうでもいいんだよなぁっていう呆れと、「そこまでしてもくらいつきたいくらい大臣て儲かるの?」という疑問と共に2月がスタートしました。


■話変わっておお振り7巻購入。
投手のワイルドピッチで、ピッチャーと共にキャッチャーまでもが呆然としてしてしまうというバッテリーの描写がすごくリアルでした。信頼関係にあるからこそ互いに意識が飛んでしまう生生さ。スゴイ。なんどでも繰り返して書くけど今一番面白いスポーツマンガだ!

おおきく振りかぶって(7) (アフタヌーンKC)

おおきく振りかぶって(7) (アフタヌーンKC)

*1:[http://www.asahi.com/politics/update/0201/015.html:title=Sankei web]から引用