非属の才能

鈴木先生』4巻。『リアル』7巻。どちらも魂に響きました。凄い。
感想はまた詳しく。


先週末は4,5年ぶりぐらいになる友達に会って呑んできました。凄い人っていうのはどこにかはいるもので、初めて会ったときから彼は自分の信念に一点の曇りもなく生きていて、どこにも、誰にも流されず、価値観を貫いている人だ。日本中をまわっていた旅人だった彼は、専門学校を同時に卒業した後に今度は彼は世界中をまわっていて、僕があったことのある人間の中で、最も物理的な意味でも精神的な意味でも多くの種類の社会を知っている。暑苦しく独自の信念を力説するが、同時に人のことが大好きであり、周りの人の反感をかうどころか、むしろ彼がそこにいるとその場全体が、彼の独創的な発想におどろき笑い、ポジティブなオーラに引っ張られていくのが、比喩でなく目で確認できる。
その日その場で議論したことでも
・インドとメキシコの社会生活の違い
・介護福祉とセックスの関係
・1000万円貯金するということ
・対人関係における“シェア”と“ケア”
などなど、
見出し形式に並べても流行の新書が一冊かけてしまえる密度の濃いものでした。
絶望に効く薬』の作者である山田玲司が新書を著しており、*1まさに一緒に呑んだ彼はゼツヤクに登場人物として描かれてもおかしくないほど人なのだが、多数派に属することの危険性、異端者の持つ可能性、そしてそれを自分から図々しく他人に押し付けないことの大切さを切々と説いた内容でした。正直、そんなことなんていうのも百も承知だよっても思うんだが、なんだか意識することすら忘れたというか、悪いこととも思わなくなってしまったし、それがどんだけ難しく、しかし大切なことかっていうことも意識してなかったかも、最近。
彼はもちろん、集まった人たちはみんなそんな「非属の才能」に溢れた人たちで、自分を省みながら新しい刺激に酔いつつ、久しぶりに建設的な話がたくさんできた夜でした。

非属の才能 (光文社新書)

非属の才能 (光文社新書)

*1:その中でも奇しくも1000万円貯金することなども書いてありました。